ノーマライゼーションを遵守する理由

当グループホームでは、ご利用者様の自立のご支援ができるよう、『ノーマライゼンション』を遵守し、日々運営を行なっております。

ノーマライゼーションとは?

障害をお持ちの方に対して、特別視をしたり、特別扱いをするのではなく、平等に扱われ、一般社会の中で、普通の生活を送れることを趣旨とする考え方です。

この考え方は、1950年代にヨーロッパ諸国で広がった理念となります。
その後、30年の時代を経て、1981年国際障害者年をきっかけに、日本でも認知されるようになり、やがて国際社会における福祉の基本理念として定着しつつあります。

この中の考えとして、グループホーム運営に欠かすことのできない、ノーマライゼーションの8つの基本原理と当グループホームの方針をご紹介します。

1.ノーマルな一日のリズムを送る

1つ目の基本原理は、障害のある人でも、ない人と同じような一日の生活のリズムが送れるような環境をつくりだすべきという考えです。

これは、例えば障害のある人も毎朝同じ時間に起き、ベットから出て着替え、朝食を食べるのが好ましいということです。そして、帰宅をしたらゆっくりとし、食事をして、お風呂に入る…。

障害があることを理由に、自分の意思に逆らって、夜更かしをしたり、みなさんより早く寝てしまったり、外出もしない。ということをなくし、各々のリズムで生活をする環境が求められています。
当グループホームではこの考えに基づき、リズムの良い日常が過ごせるよう尽力しています。

2.ノーマルな一週間のリズムを送る

多くの人は、日中の平日は仕事や学校などで活動をしています。週末になれば、家でビデオを見たり、余暇活動のために外出することも珍しくはありません。

このように、多くの人は1週間のリズムを当たり前のように過ごしているのです。

施設にいると、施設中心での生活になってしまうことがありますが、当グループホームでは、それぞれが部屋にこもり過ぎないよう努めております。
例えば、移動支援を使って、映画やディズニーランドに行ったり、実家に帰れる人は実家に帰ったり。出かけられない時は、リビングルームで映画鑑賞をすることもあります。

毎週訪れる1週間がよりよいものとなるよう、スタッフ一同尽力してまいります。

3.ノーマルな一年のリズムを送る

一般的な一年には、四季があり、正月に始まり、バレンタイン、ひな祭り、夏のイベントやクリスマスなどさまざまなイベントがあります。

障害があるからといって、イベントに参加できるかが決まる訳ではありません。
近所で桜祭りがあれば、出かけていき、クリスマスはみんなでケーキを食べるなど集団生活だからこそできることがあります。
一年を通じて、ノーマルな一年が過ごせるようにしてまいります。

4.当たり前の成長過程をふむ

例えば、子どもの頃は、夏のキャンプに行く。
思春期には、音楽が好きになったり、異性が気になりおしゃれをする。
大人になると、責任が発生し仕事をがんばる。
老年期は、これまでの経験から生まれた知恵や思い出に溢れる。

ライフスタイルは様々ですが、障がいをお持ちの方も同様のライフスタイルを送ることが可能です。

いつも同じような服を着るのではなく、おしゃれをしたり、仕事では「障がいがあるから…」ではなく、できることは出来る範囲で責任感を持つなど、一人一人のライフスタイルを大事に運営してまいります。

5.自由と希望を持つ。周囲もそれを認め、尊重する。

大人になれば、望むところに住み、自ら適した仕事を自分で決めます。
そして周りの人は、その人を尊重し背中を押すこともあるでしょう。

しかし、障がいを持っていると知ると、ルールで縛ってしまい、自由や希望を絶ってしまう恐れもございます。決してルールがいけないことではありません。
適度なルールがありつつ、本人の自由と希望が持てる社会が大事だと思います。

そのためには、考えていることや意見に注意深く耳を傾け、その人の意志や要望を聞きできるだけ聞き入れ、実行に移すことが大事であると感じています。

6.男女が共に住む世界での生活を送る

子どもも大人も、異性との良い関係を築き、社会では、男性と女性が協力して仕事をしています。住居に関しても男女が一緒になって生活を送るという理念です。

今後は、安全面、周囲のご理解をいただきながら、男女が共存できるグループホーム作りを目指してまいります。

7.平均的経済水準を保証されること

障害のある人も、社会に参加して、基本的な経済活動を行えるようにするべきという考え方です。そのためには、障害者年金や生活保護、最低賃金などの経済支援が必要になることもあります。

グループホームに入りたいけど、どんな制度があるの?という疑問がありましたら、ぜひ、お問い合わせいただければ幸いです。

8.普通の地域の普通の家に住むこと

障害があるからといって、大規模な施設に住むことはありません。それは社会から孤立してしまうことになります。普通の場所で、普通の大きさの家に住めば、地域の人達の中にうまくとけ込めるようになります。

当グループホームでは、普通の住宅街の一般的な自宅を改築しております。

 

以上がノーマライゼーションの8つの基本原理でした。
このように、ノーマライゼーション理念では、障がいがある人でもノーマル(普通)の生活が送れることを趣旨とした考え方になります。こちらを念頭に運営をしてまいります。